マスターズ 2017 最終日をミル【激闘!ローズ&ガルシア編】
オーガスタ・ナショナルのアップダウンのきついコースを一日中ぐるぐる回ってもう疲労困憊です。なので最終組を14番ティーグラウンド横のスタンドで待ちます。
スピース&ファウラー組が行ってから暫くして最終組のジャスティン・ローズ&セルヒオ・ガルシア組がやってきました。
ガルシアのボールが13番ホール左ドッグレッグのクリーク&林付近にでトラブっています。グリーンまでなんとか持ってきましたが、最初のティーショットが見えず、状況が掴めないため、周りの人達も、「いま、何打目?」と確認しあっていました。
そしてこのロングホールでジャスティン・ローズは3オン1パットのバーディ。この時点でローズがガルシアを3打差でリード。残り5ホールで3打差ですから、ローズの勝ちで決まり!? といった雰囲気になっていました。
そして運命の15番ホール。パー5ロングホールのティーグラウンド。
テレビで見ると、ボクはこの辺りにいました。
1ビットも映ってませんが・・・。
そしてこのガルシアのセカンドショットがグリーンのピンを直撃します。
この瞬間・・・
自分は人生でも聞いたことのない大歓声を耳にしました。
もうね、ケビン・コスナー主演の映画「ティン・カップ」って知ってますか? 18番ホールで何度も池に入れながら、最終的に3番ウッドでボールを直接カップインしちゃうやつ。 もうあのシーンの観衆の狂喜乱舞を思い出しました。
そしてガルシアがこのイーグルパットを沈めてまた大歓声。そのガルシアの勢いに押された形で3パットしてしまったローズ・・・。1ホールでその差が2打も縮まり、3ホール残したこの時点でガルシアがローズに1打差に迫ります。いよいよわからなくなってきました。
なんかすげえぞマスターズ。
気落ちしたローズは16番、17番でスコアを落としてしまい、さっきまで3打差あったのに、あっという間にガルシアに首位を明け渡します。
っていうか、ギャラリー・・・じゃなくてパトロンのほとんどはガルシアを応援していた感じでしたね。日本や母国スペインでは「セルヒオ」と発音されますが、アメリカ人はアルファベットのスペル(Sergio) 通りに「セルジオ」と呼びます。ガルシアの行くところ行くところ終始「セルジオゥー!」の声がかかっていました。(どちらかといえば「サージオゥー!」かな?)
そんな声に後押しされた18番ホールティーショット。
このテレビのキャプションには1ビットも映っていませんが、ボクはこの辺りでガルシア気合のショットを見ていました。
15番のティーグラウンドもそうだったんですが、ローズは足を引きずってつらそうでした。何か体調がよくないようです。それが終盤の失速につながった感じがします。
しかし18番グリーンってすごいです。普通、プロのトーナメントの18番グリーンの周りにはギャラリースタンドがありますが、マスターズの最終ホールにはスタンドがありません。
なおかつ最終日のギャラリー全員がグリーンを取り囲むともう大変。朝早くから椅子で場所取りをしていた理由がわかりましたよ。後ろに立ってちゃ見えないんです。椅子を置ける場所は限られているので、ほかの人たちはその後ろにみんな立ってなきゃいけない。グリーン周りは特にすり鉢状になっているわけでもないので、まず見えないです。
かつ椅子に座っている人達も「WOW!」と叫びながらみんな立っちゃうから余計見えない。そして後ろの人たちは椅子の上に立ちますから、自分含めた後方の人たちはもうお手上げです。
ジャスティン・ローズが意地のバーディパットを決めてプレーオフに持ち込んだ瞬間もまったく見えませんでした。しかし、初めて見に来たマスターズで、プレーオフにまでもつれる激戦を生で体験できるなんて、超ラッキーすぎます。
ただ、ローズの粘りもこれまででした。プレーオフの1ホール目でティーショットを右に曲げてしまい万事休す。
最後、優勝を決めたガルシアのバーディーパットの瞬間はこの辺で見ていました。 いや、見えていたのは人の背中だけで、ガルシアの姿は見えてませんでしたが・・・。