2019 全米女子プロをミル (1) 畑岡奈紗編
昨年のこの大会でプレーオフにまでもつれ込み、メジャー制覇まであと一歩に迫ったあの興奮をまた味わうため、シアトルから飛行機の深夜便でミネソタくんだりまでやってきました。
徹夜明けで降り立ったミネアポリス空港からライドシェアでコースへ・・・というプランだったのですが、フライト直前に調べてみると思ったよりも値段が高い。慌ててレンタカーの見積を見るとガス代込みでもこちらのほうが遥かに安そう。かつ天候不順の影響により急遽3サムの圧縮スケジュールが組まれたため、よりフレキシブルに旅程が組めるレンタカーを選択。雨の中ピックアップポイントで待ちたくないし、シャトルバスで駐車スポットと往復するのではなくコース直結のオンサイトに駐車場があるのも決め手でした。
ちなみにヘイゼルティン・ナショナルGC(Hazeltine National Golf Club) のあるミネアポリス郊外チャスカは、2016年に急死したミュージシャンのプリンスが持っていた自宅兼スタジオ=ペイズリー・パークがあることでも有名です。
コースから 10 分とかからないところにあるため、会場入りする前にチラ見してきました。w)
現在一般公開されていますが、開場前だったため、ゲートをくぐった後、セキュリティに「Uターンしてお帰りください」と言われちゃったけど。w)
畑岡奈紗選手
さて去年優勝ギリまでいった畑岡選手はカットラインこそクリアしたものの3日目を終わって50位台に沈んでいます。残念ながら優勝を狙える位置ではないですが、そういえば微妙な順位で最終日を迎えた去年も同じようなことを言ってたなーとか考えたり。
去年の最終日と全く同じピンクと黒でコーディネート。小雨の舞う練習場でハツラツの20歳。
裏街道のイン10番スタート。帽子のひさしに手をかけコースに会釈し、その場ジャンプした後に深呼吸してティーオフ。
ドライバーはフェアウェイにしか行きませんし同じグループの選手と比較して常に距離も出てます。体の軸が崩れないので安定し、今流行のジャンプインパクトで反発力を高めているんでしょうか。
同組の選手たちとのちがいをハッキリと見たのがイン11番(トータル2番)ロングホールの3打目。高いあごのバンカーを越えたグリーンすぐ手前に切られたピン位置。グリーン奥目に安全に着地してツーパットのパーを取ったのが同伴競技者たち。高い球を打ちだし狭い手前のラフに着地させ、少しランを出してピンそばに着けるという高等技術を披露したのが畑岡さん。もちろんワンパットのバーディーです。並のLPGAの選手じゃないことを証明してくれました。
グリーン周りからは常にカップインを狙っているようです。
アウト1番(トータル10番)でチップインしたときは、白人ギャラリーから「Nice chip, nice chip!」 と強制グータッチさせられてました。w)
レンタカー屋の受付男子の「LPGA 観に行くんすか? 16番は右にずっと池が広がってるシグニチャーホールっすよ!」 という言葉通り刺激的なホールでした。ホールの左サイドにクリークが流れ、右側とグリーン奥には大きな湖が広がります。
ここで畑岡選手はバーディパットを決めきれずパー。
辺りを見回してみると日本のメディアや選手関係者の姿は散見されるものの、「素人ギャラリーはまたボクだけ?!」的な寂しい状況でした。近郊の都市=ミネアポリスに駐在さんが少ないのでしょうか。大都市で一番近いシカゴから車で7時間もかかるところなので日本人のお客さんを呼ぶには地理的に厳しいのかもしれません。韓国人ギャラリーも思ったほど多くなかったですし、この辺がアジア人の多いアメリカ西海岸で行われる大会と違うところなのでしょうか。
日本のゴルフチャンネルはちゃんと仕事をされていたようですが・・。
先週がカリフォルニア州の全米オープンだっただけにギャップがより大きく感じられます。
いつまでもボギーを打たないなー、と思ったらこの日の畑岡選手は結局ノーボギーのラウンド。7バーディーの65という、今大会通じて最少スコアのプレーで、14位タイまで順位をジャンプアップさせました。
他の選手を観るためにアウト3番(トータル12番)ホールで畑岡選手の組を離れましたが、去年の大会でも同じように横峯選手のプレーを観ようと思った直後から猛チャージが始まり最終的にトップに並んだという経緯があり、もしかしてもしかして大爆発して首位に立っちゃったらどうしようと思っていたものの、残念ながら今年は杞憂に終わりました。w)
最終日序盤のコースはまだ風が弱かったとはいえ、それでもメジャー大会で 65 はすごい!