【石川遼選手】ボイシーオープン2017予選2日目をミル

アイダホ州ボイシー(ボイシ?、ボイジー?)で開催中の、web.com ツアー、ボイシーオープン予選ラウンド2日目を観戦してきました。

ボイシーオープンって?

いろいろ書くと長くなりますし、正直そこまでよく知らないので、概要を簡単に。

  • web.com ツアーは、アメリカ男子PGAの下部ツアー
  • ボイシーオープンは、PGAツアーとの入れ替え全4戦中の第2戦。(入れ替え戦の詳細は面倒なのでググってください・・・。)
  • PGAツアー来季シード権を取れていない石川遼選手が日本人として唯一参戦。
  • わたくし、男子PGA下部ツアー初体験

松山英樹が年間王者を目指してプレーオフシリーズを戦い、宮里藍がキャリア最後のラウンドをフランスでプレーしている今週、わたくしはアイダホくんだりでゴルフ観戦裏街道をひた走ります。

プロペラ飛行機で1時間ちょい飛びましたが、それでも「うちの近所」といっていいこのロケーション。

ボイシー空港から UBER で10分も走ると会場の Hillcrest Country Club に到着。

しかし UBER はいいですね。

無駄にクラブハウス正面玄関口まで連れて行ってくれちゃいます。

テレビですら見たことのない下部ツアー未体験の自分の、最初の疑問はこれ。

「下部ツアーって、ギャラリーいるの?」

当日券を15ドル現金で購入し、ゲートをくぐって最初に見えた光景は・・・

選手とキャディーと会場ボランティア。

ギャラリーがいねぇー。

どうしていいかわからないオレ。

勝手がわからないので、誰もいない練習場を抜けてふらふら歩いていると11番ホールのフェアウェイに到着・・・

ってあれぇ? ギャラリーロープは?

なぜかわかりませんが、ここには仕切りがありませんでした。

他はちゃんとロープが張ってありましたが。

ギャラリープラザを取り囲む16-17番ホールに行ってみると、あぁよかった。一般の人たちがいました。

でも朝9時すぎということもあって、10人とか20人とかそんな感じ。

強い風が吹き、気温もあまり高くないので、自分も含めみなさん長袖でいらっしゃる。

寒がりな人はダウンジャケットが必要なぐらいでしたね。

石川遼選手のティーオフまでまだ時間があるので、ちょっと早めの昼飯。

チーズバーガー11ドル、フライドポテト 4ドル。

高いな。

アイダホといえばポテト。

地元産と信じて食う。

石川遼選手登場

無名選手のプレーをチェックしたり、ギャラリースタンドでぼーっとしたりして待つこと3時間。

石川遼選手がパッティンググリーンに登場。

そういえばこのパッティンググリーン、狭すぎて大混雑。

さながらキャディバッグの品評会と化していました。

石川選手のバッグ。

彼は、ショートパットから始めてだんだんと距離を延ばしていくんですね。

参考になりました。

ボールは5個使ってました。

その後に移ったドライビングレンジがこれまたおもしろい

距離が230ヤードしかなく、その向こうは11番ホール。万が一境界を超えたらペナルティー。(どんな?)

ウッドの練習をしたい人はこのカゴに入ってボールを打ちます。

ボールはタイトリスト1種類のみ。

各メーカーのボールが自由に使えるPGAツアーで、この設備はありえないなきっと。

2000万円を超える程度の優勝賞金は出るので、このあたり、プロ野球のメジャーとマイナーほどの差がある言わないまでも、PGA とその下部ツアーではやっぱり差がありますね。

練習場にはセキュリティーやスタッフもいないですし、後ろは通路になっているだけでギャラリーがゆっくりみられるような作りにもなっていないです。

とはいえ、ギャラリーが少ないので、通路に立ち止まって見ていてもまったく問題なし。w)

練習場、コース含め、ほとんど知っている選手は出ていなかったのですが、日本のツアーでもおなじみイ・キョンフン選手がここで練習していました。

通りすがっただけですが、スタッフ/キャディーと韓国語で話していました。w)

■ 石川遼選手、ティーオフ

午後1時34分、クラブハウス目の前の10番ホールから石川遼選手がティーオフ。

実を言うと、石川選手のラウンドを見るのはこれが実質初めてなのです。

2か月前のジョンディアクラシックでは予選落ちしてラウンドは見れず。

プロ転向直後ぐらいの試合で、ひとホールだけ遭遇したことがあるのですが、

あまりのギャラリーの多さと、

終始やまない「プレイ入りまーす!」「立ち止まってくださーい!」「動かないでくださーい!」「カメラ遠慮くださーい!」というスタッフの声に辟易して即座に退散。

(from golfdigest.co.jp)

それ以降は自分の観に行く試合に出場してなかったり、予選落ちしてしまったりで、ついぞ見る機会は訪れず。

しかし、選手の同行スタッフを除くと、確認出来た限りでは、今日の日本人ギャラリーは自分を含めてわずか4人。 w)

通りすがりのアメリカ人ギャラリーがプラス数人。

これでもまだ横峯さくらのギャラリーよりは多いなーとか思ったりして。

強風に対応するため、同組の選手たちが低いショットを打つ中、クラブ選択とボールコントロールに苦労しながら高いボールを打ち続ける石川選手。

アゲインストの風に負けてグリーン手前に落としたりすると、ちょっとなんだかなー、と思っちゃったりもしますが、アプローチとパットが好調でボギーをたたきません。

グリーンのカラーからパットをねじ込んで初バーディーを取った14番(実質の5番)をホールアウトした後、

「ぐれーとばーでぃー!」

と声をかけると、

ハニカミながら深々とお辞儀されました。

なるほど、これか!

ハニカミ王子たる所以は!  w)

17番(実質の8番)のショートホールは、このコースのシグニチャーホールのようで、ピンフラッグがアメリカ国旗。

抜いたピンはキャディーが持つのではなく、軍服を身にまとった兵士に手渡されます。

ここでフォローの風に乗りグリーン奥の難しいバンカーに入れてしまいますが、見事なリカバリーショットでまたパーを拾います。

18番(実質の9番)短いミドルではラフからラフへと渡り歩き、アプローチショットもグリーンオーバーして深いラフへ。

あーこりゃ、ダボだなー。こんな感じで簡単にスコアを落としちゃうよなー。

と思っていたら見事な返しのアプローチを見せてボギーで乗り切りました。

結果、前半でスコアを一つ伸ばすことができ、これが勢いを断ち切ることなく後半へ進めた理由かなと思います。

石川遼選手、バックナインへ

2番(実質の11番)ロングホールで右の林から見事なアイアンショットでツーオンしてバーディを奪います。

自分の後ろをつかつかと石川選手が歩いてきたので、

「ぐっどばーでぃ〜〜」と声をかけると

またハニカミながら

「ありがとうございます。」

と言われました。

アメリカで、日本人選手に、「ありがとうございます」と言われたのはこれが初めてです。w)

松山英樹選手でさえ「さんきゅー」と言っていましたからね。

この頃には家族連れの日本人なんかも加わり、ギャラリーは総勢10人ぐらいになっていました。

これをきっかけに3連続バーディーを奪いますが、ボギーも所々に出る出入りの激しいゴルフ。

一時は二桁の10アンダーまでスコアを伸ばしました。

しかし後半は2アンダーで、トータル3アンダーの68のラウンドでした。

距離が短く、フラットなホールが多いため、ビッグスコアがでるコースと言われていたので、2日で9アンダーじゃ上位は厳しいかなーと思いましたが、この強風で上位陣のスコアが思ったほど伸びておらず、5位タイグループで決勝ラウンド進出となりました。

石川選手、おめでとう!

石川遼選手、ラウンド後

クラブハウスに戻り日本のメディアの取材を受けた後、18ホール観戦した記念にまたサインを頂こうと思っていました。

前回と違い、日本人ギャラリーの方々がいらっしゃったのでちょっと慌ただしかったのですが、

ひととおりみなさんのサインが終わった後、

また、

「セルフィーいいですか?」

と英語でお願いしました。

なぜかというと、日本語でお願いして、同行スタッフに断られるといやだから。w)

そして

「もちろん!」

と快諾してくれる石川選手。

はい、このもちろんは英語でまた「SURE!」です。

と同時に勝手に肩に手を回されたときは若干びびりましたが。w)

そしてさっきは日本語で「ありがとうございます」だったのに、今回は「サンキュー!」でした。

まぁどっちでもいいっちゃどっちでもいいんですが。

(・・・いやー、イケメンのハニカミ王子の較べると、チンチクリンさが際立つなオレ―。)

しかしこのやりとりを見た日本人のみなさんが、ワタシも、自分も、と写真をお願いし出したので、ちょっと選手には申し訳なかったかな・・・。

日本からわざわざいらした方も多かったようで、まぁ、確かに予告もしてないのに一緒に写真まで取ってもらえるなんて、日本のプロゴルフ観戦ではちょっと考えられないですし、かくいう自分も宮里藍選手がアメリカ人ギャラリーと気軽に自撮りしていたのを見てショックを受けてからセルフィーをお願いするようになりました。

(以前もいいましたが、今のところ、断られたのは横峯さくら選手だけです。)

サインもいただきました。

夕方6時を回ったところでしたが、西日に照らされた周囲の山々が美しかったです。

そこで軽くパッティング練習をした後、石川選手は会場を後にしました。

自分はというと、

ギャラリーバスに乗って場外駐車場へ。

ここからだと若干空港まで近いのですが、UBERを呼ぶまでもないか―と思って、道なき道をトボトボと歩いたのがいい思い出です。

翌日インスタグラムを見るとweb.comツアーのオフィシャルアカウントに石川選手の写真がアップされていました。

だけど下部ツアーじゃちっともうれしくないので、来季はPGAのアカウントで特集されるようにがんばってください。