【松山英樹選手】2018 ファーマーズインシュランスオープン予選をミル (2)

<カリフォルニア州サンディエゴ郊外ラ・フォーヤにあるトーリー・パインズ GC で開催された男子 PGA ツアートーナメント、ファーマーズ・インシュランス・オープンの予選2日目を観戦しました。>

タイガー・ウッズが後半の北コース1番ホールをティーオフするのを見届けたあと、南コースの6番ホールでグリーン方向にやってくる松山英樹選手の組が見えました。(入場からタイガー・ウッズのラウンドの模様はこちら。)

北コースで最大のギャラリーを引き連れていたのがタイガー・ウッズの組だとすると、南コースではこの松山英樹選手の組でしょう。
同じ組でフィル・ミケルソンジャスティン・ローズがプレーしているから。

イギリス人のジャスティン・ローズはリオ五輪金メダリストというだけではなく去年のマスターズでも大善戦しました。

そしてアメリカ人のフィル・ミケルソンはもともと人気のあるプレイヤーですが、この大会では過去に数度優勝しているだけでなく、サンディエゴが彼の地元なんだそうです。

そこに昨年の全米オープン、全米プロで善戦した世界ランキング5位の松山英樹が加わるわけですから、まわりのギャラリーからも「こりゃーいい組だー。」という声が上がるのは当然です。

しかしこんな超トッププレイヤー達と同じ組になる松山英樹ってやっぱすごいよなー、と改めて思います。

イーブンパーで前日初日のプレーを終えた松山選手ですが、ここまで2つスコアを伸ばしてトータルで -2 まで上がって来ました。

この6番ロングホールでもガードバンカーからピンに寄せてバーディを奪取。

飛距離に関していうと、松山選手も飛ぶほうだと思っていましたが、驚いたことに年上のミケルソン、ローズに簡単にアウトドライブされていきます。なので、ほとんどのホールでセカンドショットを松山選手が一番最初に打っていました。

18番ホールに至ってはミケルソンが30ヤードもオーバードライブ。ミケルソンは自分よりも年上ですが、ちょっと勇気をいただきました。 w)

ジャスティン・ローズは飛ばす印象がなかったのですが、これを観てイメージが変わりました。 テイラーメイドの新型M3ドライバーを使っているのだと思いますが、芯を食った時の音がすばらしい! 打音にうっとりしていると、周りのギャラリーも「いまのドライバーの衝撃音聞いたか、おい!?」と感嘆しており、こいつわかっているなー、と思いました。

トーリーパインズ南コースのシグネチャーホールのひとつでもある8番ショートホールグリーン横の大木が視界に入ってきました。

ドライバーの打音をほめたばかりのローズですが、このホールのアイアンショットはあきらかに鈍い音。プロがアイアンをシャンクして右にすっ飛んでいくボールを初めて見ました。

タイガーの組には及ばないものの、ギャラリーが多いのはジモティーのフィル・ミケルソンがいるためです。

7番ホールラフからのリカバリーショットに群がるギャラリー&オレ。

17番グリーンサイドで深いラフに入れてしまった時には、群がるギャラリーの頭上にロブショットしたボールだけがふわりと見え、「おー、これが有名なミケルソンのロブショットかー!」と勝手に感動してしまいました。w)

もうあちらこちらから「ふぃるー!!」という声がかかります。そしてそれに逐一応えるミケルソン。歓声は贔屓目に見ても松山選手の10倍です。同じパーパットでも歓声のボリュームが圧倒的に違います。

自由人ミケルソンは、ギャラリーの中に友人を見つけると、ロープをまたいで会いに行ってしまいます。

松山選手は常にうつむき加減に歩きますが、ミケルソンはニコニコしながらギャラリーの顔を見て歩きます。

そしてハイタッチをしまくります。

この手厚いファンサービスがアメリカ人にミケルソンが愛されている理由のひとつなんでしょうね。

自分も手を出しましたが、10センチ先をすり抜けてしまいました。 w)

ミケルソンとローズに挟まれて存在感薄めの松山英樹選手ですが、「ひっでっきー!」の声はたまーにあがります。いや、思ったよりも上がります。

だけどスコアカードやメモに目を落としていることが多いです。

11番ショートホールでアイアンショットに臨みますが、

ここはグリーンが受けているので奥に行ったらおしまいです。

ギャラリー密度の薄かった11番グリーン横でタッチを試みるも、おっさんは簡単にスルーされました。

さらに密度の薄かった14番ホールグリーンサイドで再度試みましたが、おっさんは再度無視されました。w)

12番ホールのドライバーショットは完璧。フェアウェイ真ん中に。

セカンドショットを若干ショートして、海に向かってアプローチショットしたのち、パーパットを見事に沈めます。

14番ホールのラフにいる松山選手の視線の先には美しい海が広がっています。

その14番と15番ホールでは見事にアプローチを寄せてパーセーブ。

16番ショートホールの弾道はすばらしかった!

17番ホールではミケルソンがティーショットをギャラリーに当てるトラブル。

リカバリーショットの後、お詫びのしるしとしてサイン入りの手袋をそのギャラリーに手渡していたのですが、その歓声が逆サイドでアドレスしていた松山選手がセカンドショットを打つ瞬間と重なり、アドレスから仕切りなおすことになってしまいました。ギャラリーもギャラリーならミケルソンもミケルソンだ!とボクは一人で怒っていました。

最終18番ロングホール、日か傾く中、松山選手のドライバーが火を噴きます。

しかしミケルソンのショットも火を噴き、松山選手のボールを30ヤードも追い越していきます。

2人ともセカンドショットをグリーン池の前に刻んでバーディーフィニッシュです。

松山選手、この日は 69 のラウンドで、トータル -3 までスコアを伸ばし、33位で予選を通過しました。

上位陣はライアン・パーマーが首位で、それを昨年の覇者ジョン・ラームが追います。

フィル・ミケルソンも -6 の 9 位タイグループに付けています。

余談ですが、会場の複数個所にバッテリーステーションがあり、写真とビデオをとりすぎたボクみたいな人たちが、携帯の充電に立ち寄っていました。

その後、珍しくツアーグッズ売り場に行き、ゴルフ場とトーナメント名の入った服などを購入。

太平洋に沈む夕日がとてもきれいです。

南コース11番ホール横のメインエントランスから会場を後にするのですが、

UBER ラウンジというソフトドリンク飲み放題、携帯充電し放題のブースで UBER の到着を待ちます。

渋滞で空港までの時間がえらくかかったのですが、ターミナル内のレストランでやっとビールにありつけました! サンディエゴはクラフトビールでとても有名なのですが、その中でも代表格と言える Stone IPA を飲みます。

顔を上げると、テレビモニターでタイガー・ウッズのホールアウトシーンが録画放送されていました。

シアトル最終便の飛行機はガラガラ。

ゆっくり横になって帰宅の途に着きました。