2022 マスターズを観に行った?

米女子シェブロン選手権最終日を観に行ったあと、自宅のあるシアトルに向かわず、逆方向のアメリカ南東部行きの飛行機に乗りました。カリフォルニア州パームスプリングスからジョージア州アトランタへ向かいます。同じ移動経路を踏むゴルフ関係者とみられる方々がかなり乗っていましたね。ゴルフチャンネルや大会会場でお見掛けしたメディア関係の方々の姿をゲート前ロビーや機内でお見掛けしました。

個人的に5年ぶりのマスターズです!

最終目的地はもちろんオーガスタナショナルGC。

もちろんプレイヤーとしてではなくギャラリー、いや、パトロンとして。

前回5年前は大会最終日を観に行きましたが、今回は火曜日の練習ラウンドがターゲットです。

練習ラウンドだけはカメラのコース持ち込みが可能で写真が撮影できるからです。なのでこのためだけに一眼レフのカメラなんかもレンタルしたんですよ!

アトランタ市内に一泊して翌火曜にオーガスタナショナルにレンタカーで移動します。

パトロン用のゲートは午前8時に開くのですが、なんだかんだとグダグダしていたら出発が遅れてしまいました。アトランタからオーガスタまでは片道2時間半近くかかるので、到着は11時前ぐらいか・・・。

カントリー調で個人的には嫌いなマスターズオープニング曲「オーガスタ」など歌詞も知らないのに口ずさみつつ、オーガスタへの一本道をウキウキしながらハンドル操作します。グーグルマップがちゃんとナビゲーションしてくれていますが、「Augusta」の標識を指さし確認。そして「Bobby Jones Expressway」の標識が見えるといよいよ会場まで残り僅か!

しかし出発の遅れが響きました。オーガスタナショナル敷地内の無料ギャラリー駐車場はすべて満車。しかたなく近所の有料駐車場に止めました。(でも一日20ドルだから良心的?)

この時点で午前11時前。まだまだ練習ラウンドはこれからです。この日は前年優勝の松山英樹選手ホストによるチャンピオンズディナーが開催されますので、勝手に個人的な想像で、松山選手は夕方遅くまでコースにいるだろうと考えていました。

持ち物は一眼レフのデジタルカメラとゴープロです。携帯電話は持ち込めないため iPhone は車内に置いていきます。

しかし車を降りて、コースへ歩かんとしたその瞬間、コースオフィシャルと思われる女性からいやな情報を得ました。

「コースはクローズになりました」

「マジっすか? 天気のせい?」

「はい、そうです。雷雨の恐れがあるので」

それでも再オープンの可能性はあるわけで、ひとまず場内のゲート付近まで行ってみることにしました。

オーガスタナショナル名物、鮮やかなアゼリアの花を横目に見ながら帆を進めると、確かにギャラリーが次々と出口に向かっていきますわ。丁寧にコースクローズを教えてくれる人もいます。

20分ほど歩き、コース北門(North Gate)に着きました。これ以上前に進むことを許されずギャラリーがゲートから吐き出されていきます。

まぁでもこの時点では暫く待てば再オープンするだろうと楽観的でしたが・・。

ゲート出口から広がるギャラリー駐車場をうろうろしながら時間をつぶすことにしました。

北口から南口へ移動。どうやら先ほどスタッフに教えていただいたように、雷雲が迫っていて雷雨になる危険性があるため、ギャラリーをコース外に出したようです。

すると曇天の空からぽつぽつと雨粒が落ちてきました。やがてガチの雷が鳴り始め、バケツをひっくり返したような土砂降りとなりました。

ゲート近くの木陰に隠れていましたが、スマホが手元にないので状況が分かりません。でも駐車場から車がどんどんいなくなっていくのを見ると、再開まで当分かかるかひょっとして今日はおしまい?という気はしてきました。

待つこと1時間。

雨具など持参していないため着てきたシャツはびしょびしょになり、帽子のつばからも雫がたれ始めました。

これは待っていても仕方ないかも・・と土砂降りの中を意を決して歩き始めるとさらに雨足は強くなり、シャツもパンツも濡れ雑巾状態に。

誰もいなくなった北門横のディスプレイには、無常にもこのメッセージが・・・

「本日は再オープンいたしません」

この瞬間、惨めなびしょ濡れおっさんのマスターズ観戦は終わりました。

いやまだ始まってもなかったのですが、本日火曜のチケットしかない自分には今日観れなければすべておしまいです。

来た道を戻ります。綺麗に咲き誇るアゼリアの花が同情してくれているようです。これで終わりじゃないよと。予選落ちした選手にも同じまなざしを向けるんでしょうね。

大通りに出たところでコースに向かって一礼。もちろん昨年の早藤キャディの真似です。オーガスタナショナルでやりたかったんです。まさかゲートすらくぐることができず、全身ビショビショの状態でやるとは思いませんでしたが。

ウェブメディアにはさっそく来年のチケット購入は保証するといった記事が流れ始めました。詳細は5月に発表されるとのこと。

傷心してオーガスタからアトランタ、そして自宅のあるシアトルへの帰路についたことは言うまでもないですし、自分の人生に一切役に立たない経験だったわけですが、まぁ貴重な経験をしたかもな、と言い聞かせることにしてます。

というわけで、ひょっとしてまた来年。

PS いやー、復活タイガーを見たかったよー。

PS 動画でもどうぞ。